インド料理には欠かせないひよこ豆。
カレーやスープ・サラダに入っているイメージがありますが、クセが無いので煮物に入れたり、和風の味付けの炊き込みご飯に入れてもよく合います。
炒め物にしても美味しく、和洋中問わず使える食材です。
ひよこ豆の栄養素
ビタミン |
ミネラル |
ビタミンA | ナトリウム |
●ビタミンE | ●カリウム |
ビタミンK | カルシウム |
●ビタミンB1 | ●マグネシウム |
ビタミンB2 | □リン |
ナイアシン | □鉄 |
●ビタミンB6 | ●亜鉛 |
●葉酸 | ●銅 |
●パントテン酸 | ヨウ素 |
●ビオチン | ●セレン |
クロム | |
●モリブデン |
その他
食物繊維
ひよこ豆には、これらの栄養素が含まれています。(加熱前です)
●マークで太字が特に多く含まれ、□マークは次に多い栄養素。
無印のものは含有量が少なめの栄養素です。
●マークの働きや効果について説明したいと思います。
↓□マークと、無印の栄養素についてはこちらから
13種類のビタミンは体内でどう働くのか
不足しても過剰になっても病気になる!?必須ミネラルの働き
ビタミンE
- 抗酸化作用
- 血行促進
- 動脈硬化予防
- 性ホルモンのバランスを整える
- 免疫力アップ
- 有害金属の毒性軽減
体内の脂肪組織、筋肉、骨髄、子宮など様々な部位の生体膜に存在しています。
ビタミンEは免疫細胞を活性化すると共に、免疫抑制物質の生成を防ぎます。
また、抗酸化作用により活性酸素を消去しシミやしわの増加を防ぎ、くすみも予防してくれます。
さらに、毛細血管を広げて血行を良くするため、血行不良による冷え性・肩こり・頭痛などの症状も和らげます。
ビタミンEは酸化しやすいですが、ビタミンCと一緒に摂ることで酸化を防ぎます。
ひよこ豆にはビタミンCが含まれていないため、ビタミンCを多く含む野菜や果物が一緒に食卓に並ぶと良いでしょう。
ビタミンB1
- 疲労回復
- 糖質代謝
- 脳の活性化
- アルツハイマー予防
ビタミンB1は、糖質がエネルギーに変化するのに不可欠な栄養素です。
不足すると炭水化物の分解がうまくいかずブドウ糖が不足するので、集中力や記憶力の低下や疲労感・だるいなどの症状を引き起こします。
また、運動能力が低下することもあります。
ビタミンB6
- 筋肉をつくる
- 脂肪肝の予防
- 脳の興奮を鎮める
- 月経前症候群(PMS)を防ぐ
- 有害金属の毒性軽減
たんぱく質を分解してエネルギーに変え、分解したアミノ酸で筋肉・血液などをつくり、また脂質もエネルギーに変え脂質が溜まるのを防ぎます。
更に、神経伝達物質の合成を助け脳を正常に保つ働きがあります。
ビタミンB6は、幸せホルモンのセロトニンの合成に関与しているため、精神の安定につながる栄養素です。
ビタミンB6の補充により、気分のむら・イライラ・もの忘れ・不安などの症状が緩和できることがいくつかの研究で示されています。
ビタミンB6は、腸内細菌がつくることもできるので、欠乏症はあまり起こりません。
しかし、たんぱく質の摂取量が多いほど必要になります。
また、妊娠中や月経前・抗生物質を長期服用している場合などは、不足に注意しなければなりません。
欠乏症状
- 食欲不振
- 成長の抑制
- 脂漏性皮膚炎
- 口内炎
- 口角炎
- 結膜炎
- 貧血
- 手足のしびれ
ビタミンB6は、たんぱく質の摂取量が多いほど必要になります。
ひよこ豆のほか、魚や肉、玄米などにも多く含まれています。
葉酸(ビタミンB群)
- 貧血予防
- 皮膚、粘膜の強化
- 動脈硬化予防
- 胎児の正常な発育
葉酸は、ビタミンB12と共に全身に酸素を運ぶ赤血球をつくります。
鉄を摂っていても葉酸とビタミンB12が不足すると貧血になります。
皮膚や粘膜を強くする葉酸(ビタミンB12と共に)。
皮膚や粘膜は、最初にウイルスや細菌などの外敵にさらされる器官であるため、強化することで外敵の侵入を防ぐことができ感染症やアレルギーなどを予防することができます。
※体にある粘膜は、鼻や口の中の粘膜・のどの粘膜・胃や腸の粘膜・膀胱や子宮の粘膜などといった様にたくさんの粘膜があります。
ビタミンB12は、魚介類やレバー・焼きのりに多く含まれています。
かつお節出汁や煮干し出汁のお味噌汁などにひよこ豆を入れたり、魚料理にひよこ豆を添えたり、一緒に炒めるなどして食べると良いでしょう。
この葉酸とビタミンB12の組み合わせが、動脈硬化も予防します。
↓ベターホーム「レシピサーチ」で、良い組み合わせのレシピが紹介されています。
パントテン酸(ビタミンB群)
- 糖質、脂質、たんぱく質の代謝
- HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす
- ストレス緩和
- 美肌、美髪効果
体内に吸収されたパントテン酸は、補酵素のコエンザイムA(CoA)をつくる成分となります。
(CoAは体内に広く分布し幅広い代謝に関わっています。)
パントテン酸は善玉コレステロールを増やす働きがあるため、動脈硬化を予防し、またビタミンB6や葉酸と共に免疫力を高めるために働き、感染症を防ぐ効果があります。
更にビタミンCの働きをサポートしているので、コラーゲンがつくられ健康な皮膚と髪を保つことができます。
ビオチン(ビタミンB群)
- 糖質、脂質代謝
- 皮膚、粘膜、毛髪の健康維持
- 皮膚炎改善
体に取り込まれたビオチンは、酵素たんぱく質と結合し糖質・アミノ酸・脂肪酸の分解に関わる補酵素として働きます。
また、DNAをつくる時にも大事なサポートをします。
たんぱく質をつくる働きがあるビオチンは、皮膚や粘膜・毛髪の新陳代謝を助け健康な状態を維持します。
また、皮膚炎を引き起こす原因物質のヒスタミンがつくられるのを防ぎ、その症状を改善します。
ビオチンは、レバー・魚介類・ナッツ類・卵黄・海藻・納豆など様々な食品に含まれており、通常の食生活をしていれば欠乏する心配はなく、尿中に速やかに排泄されるため過剰症の心配もないと言われています。