ホタルイカは体長6cm程度の小さなイカで、腕や腹部に発光器を沢山もちホタルのように光を放つのが特徴です。
旬は3月~5月頃です。
ホタルイカは傷みやすいため、水揚げされてすぐに釜茹でされてから出荷されますが、3月~4月の最盛期には生のものも出回ります。
ホタルイカの栄養素
●ビタミンA ナトリウム
●ビタミンE カリウム
ビタミンB1 カルシウム
□ビタミンB2 マグネシウム
□ナイアシン リン
ビタミンB6 鉄
●ビタミンB12 亜鉛
葉酸 ●銅
パントテン酸 マンガン
ビタミンC
その他
アミノ酸
ホタルイカには、これらの栄養素が含まれています。
●マークで太字が特に多く含まれ、□マークは次に多い栄養素。
無印のものは含有量が少なめの栄養素です。
●マークと□マークについて説明したいと思います。
↓無印の栄養素についてはこちらから
13種類のビタミンは体内でどう働くのか
不足しても過剰になっても病気になる!?必須ミネラルの働き
●ビタミンA
- 皮膚、粘膜を健康に保つ
- 成長促進
- 抗酸化作用
- ガン予防
- 免疫力アップ
周りが暗くなり慣れてくると見えるようになるのは、ビタミンAがあるからです。
色の違いを見分ける力もビタミンAの働きによるもので、視覚と視力を正常に保つのに不可欠な栄養素です。
不足すると暗い所で物を見る機能が低下します。
ビタミンAは皮膚や消化器官などの上皮の機能を守りウィルスの侵入を防ぎ、また活性酸素を消去する抗酸化作用があるため、ガンや動脈硬化・心疾患などの予防に役立ちます。
不足すると
ビタミンAは、子どもの骨の成長に大事な働きをするため不足すると成長障害などの原因になります。
また、皮膚や粘膜が乾燥し感染症への抵抗力が弱くなり風邪などを引きやすくなります。
そのほか、皮膚や髪がかさつく・消化不良を起こす・爪がもろくなるなどの症状も起こります。
●ビタミンE
- 抗酸化作用
- 血行促進
- 動脈硬化予防
- 性ホルモンのバランスを整える
- 免疫力アップ
- 有害金属の毒性軽減
体内の脂肪組織、筋肉、骨髄、子宮など様々な部位の生体膜に存在しています。
ビタミンEは免疫細胞を活性化すると共に、免疫抑制物質の生成を防ぎます。
また、抗酸化作用により活性酸素を消去しシミやしわの増加を防ぎ、くすみも予防してくれます。
さらに、毛細血管を広げて血行を良くするため、血行不良による冷え性・肩こり・頭痛などの症状も和らげます。
ビタミンEは酸化しやすいですが、ビタミンCと一緒に摂ることで酸化を防ぎます。
ホタルイカを食べる際は、ビタミンCが多い野菜や果物も食卓に並べると良いでしょう。
□ビタミンB2
- 脂質をエネルギーに変える
- 皮膚、粘膜の健康維持
- 成長促進
脂質をエネルギーに変えつつ新しい細胞をつくる手助けをし、皮膚・髪・喉・眼などの健康を維持し、また子どもや胎児の発育を助けます。
炭水化物とたんぱく質をエネルギーに変える働きもあります。
ビタミンB2は、活性酸素を消去する酵素の補酵素として働くため動脈硬化を予防し、また過酸化脂質を分解し排出する働きもあり肥満や生活習慣病も予防します。
□ナイアシン(ビタミンB群 科学名ニコチン酸)
- 二日酔い予防
- 三大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質)の代謝
- 神経の安定
- 皮膚や粘膜の健康維持
体内でニコチンアミド(NAD)に変化し補酵素として働きます。
NADは、アルコールを分解してアセトアルデヒドという物質にし、さらに分解して無毒な物質に変えます。
また、三大栄養素からエネルギーを作るのに必要な酵素を助ける補酵素として働きます。
ナイアシンは脳神経の働きを助け、皮膚や粘膜の健康を保つことにも欠かせません。
●ビタミンB12
- 貧血予防
- 神経細胞を正常に戻す
- メラトニンの生成
ビタミンB12は、葉酸と共にたんぱく質やアミノ酸の代謝で補酵素として働きます。
また、脳の神経細胞の細胞膜に入り込み修復や合成を助けます。
傷ついた神経細胞を正常に戻し、手足のしびれや肩こりを和らげる働きがあります。
赤血球をつくるのに必要な栄養素なため、貧血を予防しますが葉酸と一緒に摂取することが大切です。
葉酸は、葉物野菜に豊富に含まれています。
ホタルイカを食べる際は、葉酸を含む食品を使ったお料理も食卓に並べましょう。
妊娠期や授乳期には不足しないように気を付けなければなりません。
妊娠期に不足すると、貧血やむくみを引き起こし流産の危険もあると言われています。
授乳期の不足は、貧血のほか乳児の発達障害や運動障害を引き起こす危険性があります。
ビタミンB12は、レバーや魚介類に多く含まれているためベジタリアンの人は、納豆や味噌などの発酵食品から摂取する必要があります。
●銅
- 鉄とヘモグロビンの結合補助
- 鉄の吸収促進
- 酸化防止
- 貧血予防
銅は、鉄と共に細胞呼吸やエネルギー代謝に重要な役割を担っています。
活性酸素の消去にも関与しおり、酸化した脂質が血管にたまるのを防いで健康を維持します。
また、鉄の輸送と代謝にも関わっていますので銅が無ければ貧血を予防することはできません。
銅は、摂取量が少ない時は吸収率が高く、多い時は吸収率が低くなり過剰症を防ぎます。
ホタルイカには、ビタミン類が豊富に含まれています。
特にビタミンAの含有量は食品の中でトップクラスで、成人女性は7杯(1杯8gの場合)、成人男性は8杯で1日の推奨量を満たします。
厚生労働省によるビタミンAの1日の耐容上限量は、成人男女2700μgRAEです。
上記の倍の量を食べても耐容上限量には達しませんが、栄養素は摂り過ぎても害になることがあります。
推奨量を目安に摂取することが望ましいです。
ホタルイカは炒め物やパスタ、煮物や炊き込みご飯など和洋中問わず使える食材です。
ぜひ、いろいろなお料理に取り入れてみて下さい。
ありがとうございました。