レタスは、産地を変えながら通年出回っています。
スープに入れたり、レタスチャーハンやレタスしゃぶしゃぶなどサラダ以外にもいろいろなお料理に使えます。
レタスの栄養素
ビタミン |
ミネラル |
ビタミンA | ナトリウム |
ビタミンE | カリウム |
●ビタミンK | カルシウム |
ビタミンB1 | マグネシウム |
ビタミンB2 | リン |
ナイアシン | 鉄 |
ビタミンB6 | 亜鉛 |
●葉酸 | 銅 |
パントテン酸 | マンガン |
ビオチン | セレン |
ビタミンC | モリブデン |
その他
食物繊維
アミノ酸
レタスには、これらの栄養素が含まれています。
1/4個(約123g)あたり
●マークで太字が特に多く含まれ、□マークは次に多い栄養素(今回なし)。
無印のものは含有量が少なめの栄養素です。
●マークの働きや効果について説明したいと思います。
↓無印の栄養素についてはこちらから
13種類のビタミンは体内でどう働くのか
不足しても過剰になっても病気になる!?必須ミネラルの働き
●ビタミンK
- 血液凝固成分を作る
- 骨や歯の形成
血液を凝固させるにはビタミンKが必要です。
血液凝固成分により出血しても自然に止血するのです。
また、骨のカルシウム石灰化にも関わり骨の形成に重要な役割を果たしています。
ビタミンKが欠乏すると出血が止まりにくくなります。
また、骨粗しょう症にならないためにもカルシウム・ビタミンDと共に欠乏しないように気を付けなければなりません。
※ビタミンKは、通常摂り過ぎても害がありません。
但し、血栓症にかかっている人や抗血液凝固剤を服用している場合は、摂り過ぎないように気を付けなければなりません。
栗原はるみさんのレシピ | ひき肉とエビのあんかけ、レタスカップ
●葉酸(ビタミンB群)
- 貧血予防
- 皮膚、粘膜の強化
- 動脈硬化予防
- 胎児の正常な発育
葉酸は、ビタミンB12と共に全身に酸素を運ぶ赤血球をつくります。
鉄を摂っていても葉酸とビタミンB12が不足すると貧血になります。
皮膚や粘膜を強くする葉酸(ビタミンB12と共に)。
皮膚や粘膜は、最初にウイルスや細菌などの外敵にさらされる器官であるため、強化することで外敵の侵入を防ぐことができ感染症やアレルギーなどを予防することができます。
※体にある粘膜は、鼻や口の中の粘膜・のどの粘膜・胃や腸の粘膜・膀胱や子宮の粘膜などといった様にたくさんの粘膜があります。
ビタミンB12は、魚介類やレバーに多く含まれています。
かつお節出汁や煮干し出汁のお味噌汁などにレタスを入れたり、魚料理にレタスを添えたり、一緒に炒めるなどして食べると良いでしょう。
またビタミンB12は、焼きのりにも多く含まれています。
この葉酸とビタミンB12の組み合わせが、動脈硬化も予防します。
奥薗壽子のなべかまぺえじ「日めくりレシピ」で、良い組み合わせのレシピが紹介されています。
シュウ酸による尿路結石を予防するには
レタスには、シュウ酸が多く含まれています。
このシュウ酸を摂り過ぎると尿路結石を患う可能性があります。
シュウ酸を多く含む食品
- ほうれん草、ビーツ、キャベツ、ブロッコリー、春菊、パセリ、セロリ、モロヘイヤ、トマト、ナス、枝豆、大根、さつまいも、たけのこ、山菜など
- キウイフルーツ、パイナップル、未熟なバナナ、イチジク、イチゴなど
- コーヒー、紅茶、緑茶、ココア
- チョコレート
- ピーナッツ
コーヒーやワインは尿路結石のリスクを減らすという説もあるそうです。
シュウ酸を取り除く方法として、茹でたり水にさらすことが一般的ですが、これでは一緒に水溶性ビタミンも流れてしまいます。
シュウ酸は、レタスに多く含まれている様ですが、普段私たちが飲むコーヒーや紅茶・緑茶にも多く含まれています。
そのため、レタスやその他の野菜のシュウ酸を除去するだけではリスク回避ができません。
また、増加傾向にある尿路結石の主な原因は食生活の欧米化によるものと指摘されています。
(動物性脂肪や動物性たんぱく質・塩分・糖分などの摂取量の増加)
では、どのようにすればいいのでしょうか・・・
現在、カルシウムを摂取する事で予防ができると考えられています。
カルシウムは腸管内でシュウ酸と結合して、これを便に排出させシュウ酸の吸収を抑制します。
レタスを食べる際は、カルシウムの多い食品と一緒に摂取すると良いでしょう。
(レタスと調理するか、別料理で食卓に出してもいいと思います。)
日本人は、慢性的にカルシウム不足になっています。
体内のカルシウムが不足しないよう、毎日意識して適量を摂取することが大切です。
上記に、「カルシウムの多い食品と一緒に摂取・・・」と書きましたが、体内のカルシウム量が常に良い状態だと、レタスを食べる度にカルシウムを必ず一緒に摂取しなくても、シュウ酸の影響による尿路結石などにはならないのではないでしょうか。(毎日レタスを適量食べる場合。)
また、尿路結石になり得る様々な原因を見直すことの方が重要に思います。
カルシウムを多く含む食品
- 大豆、きな粉や納豆・がんもどきなどの大豆製品
- 牛乳、チーズ、ヨーグルト
- ごま、アーモンド
- 切干し大根、
- モロヘイヤ、小松菜、ブロッコリー、水菜、しそ、大根の葉、バジル、ケール
- きくらげ
- 青のり、わかめ、寒天、ひじき
- 干しエビ、煮干し、わかさぎ、ししゃも、あゆ、田作り、しらす
- はまぐり
尿路結石の原因
- 動物性たんぱく質の過剰摂取
- 動物性脂肪の過剰摂取
- 糖分、塩分の過剰摂取
- アルコール過剰摂取
- シュウ酸を多く含む食品の過剰摂取
- 食後の睡眠
(食後2~4時間で尿中結石形成促進物質の濃度がピークになるため4時間はあけた方がよい) - 夕食中心の食生活
- 水分不足
- ビタミンやミネラルの栄養素不足
- 運動不足
- ストレス
- 遺伝
いかがでしたでしょうか。
レタスには、骨の形成や血液を凝固するのに必要なビタミンKが豊富に含まれています。
また動脈硬化を予防したり、皮膚や粘膜を強くする葉酸も豊富です。
粘膜が弱ると目・鼻・口腔内・膣、膀胱・皮膚などに何らかの症状が現れます。
また、抗酸化作用のあるサポニン(ポリフェノールの一種)が含まれています。
サポニンは、LDLコレステロールの酸化を抑え動脈硬化を予防し、肝機能を改善したり免疫力アップも期待できます。
通年野菜のレタスをぜひ毎日のお料理に取り入れてみて下さい。
レタスには、含有量は多くないですがビタミン類が豊富に含まれています。
炒めた際、水分が出てしまった場合は片栗粉でとろみを付けるか、春雨を入れて吸収させることで水溶性のビタミン類を逃さず摂取する事ができます。
ありがとうございました。