ここからは、ピーナッツに特に多く含まれているミネラルについてです。
マグネシウム
- 神経の興奮を抑制
- 筋肉の収縮
- 酵素の活性化
- 有害金属の毒性軽減
約70%は骨に分布しており骨や歯にカルシウムを定着させる働きがあります。
また、糖質代謝・体温調節・筋肉収縮・神経伝達・ホルモンの分泌・たんぱく質の合成などの働きにも関わっています。
マグネシウムの別名は「抗ストレスミネラル」。
神経の高ぶりを押さえる作用があるため、穏やかな精神状態を保ち、また落ち込みや無気力・集中力の低下を防ぎます。
マグネシウムが欠乏すると、カルシウムと共に骨から溶出され骨や歯がもろくなります。
また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病に関連するとも言われています。
けいれんやしびれを引き起こすことも。
マグネシウムとカルシウムはバランスが重要で1:2が理想とされています。
マグネシウムが不足する原因
- 糖質、脂質の摂り過ぎ
- アルコールの摂り過ぎ
- 加工食品や清涼飲料水の摂り過ぎ
- 過度のストレス
- 過度の運動
また、たんぱく質が足りないとマグネシウムの吸収が遅れます。
リン
- 骨や歯を作る
- エネルギーを作る
- 細胞膜やDNAを作る
人体に存在するリンの殆どは、骨や歯の構成成分としてカルシウムと共に存在しています。
体内のリンの量は、リンの骨への沈着と骨から血液への溶出、そして腎からの再吸収によって調節されています。
細胞膜の主成分であるリン脂質は、脳にとっても重要な物質でリン無しでは作れません。
また、遺伝に関わるDNAを作るのにもリンが不可欠です。
エネルギーを蓄える重要な働きもしています。
銅
- 鉄とヘモグロビンの結合補助
- 鉄の吸収促進
- 酸化防止
- 貧血予防
銅は、鉄と共に細胞呼吸やエネルギー代謝に重要な役割を担っています。
活性酸素の消去にも関与しおり、酸化した脂質が血管にたまるのを防いで健康を維持します。
また、鉄の輸送と代謝にも関わっていますので銅が無ければ貧血を予防することはできません。
銅は、摂取量が少ない時は吸収率が高く、多い時は吸収率が低くなり過剰症を防ぎます。
マンガン
- 骨、脂質、皮膚の代謝や成長を助ける
様々な酵素をつくるのに必要なマンガン。
土壌、淡水、海水などに広く分布しています。
食品には、穀類や種実類などに多く含まれています。
マンガンは、骨に最も多く含まれ成長期には骨の発育に欠かせません。
酸化ストレスに対抗するためにも必要なミネラルです。
また、糖質や脂質の代謝を助ける酵素をつくるためにも必要です。
そのため、不足すると逆に糖脂質・骨・皮膚の代謝などに影響を及ぼし生殖機能も低下すると言われています。
セレン
- 老化防止
- 更年期障害の改善
- 有害金属の毒性軽減
たんぱく質と結合した形で存在し、活性酸素の働きを止める抗酸化酵素をつくります。
それにより、老化防止・更年期障害の改善・血管や目の働きの低下を予防すると考えられています。
強い抗酸化作用があるビタミンC・ビタミンE・βカロテンなどと一緒に摂る事でセレンの働きがアップすると言われています。
また、ビタミンCの再生や甲状腺ホルモンの活性化にも関わっています。
モリブデン
肝臓・腎臓・副腎に多く含まれており尿酸を作る酵素や、悪酔いの原因物質「アセトアルデヒド」を処理する酵素の構成成分として重要な役割を担っています。
- 肝臓、腎臓で有害物質を分解
- 糖質、脂質の代謝
- 二日酔い予防
- 虫歯予防
- 鉄を利用しやすくし貧血を予防
モリブデンは、プリン体が尿酸に分解するのを助け、それを尿に排泄する働きがあります。
また、糖質や脂質の代謝を進めてエネルギーになるのを助けます。
さらに、体内に溜まった亜硫酸毒素を分解するため、虫歯の予防にも役に立つと言われています。
モリブデンは、吸収されやすく尿として速やかに排出されるので体内で過剰になることはありません。
また微量ミネラルで、必要量が少なく通常の食生活で欠乏することはないと言われています。
必要量は少ないですが、上記でわかるように生命活動を維持するのに重要な役割を担っています。
それはその他のミネラルでも言えることです。(マンガン・ヨウ素・クロム・セレンなど)
食物繊維
ピーナッツには、食物繊維が豊富に含まれています。
- 正常なコレステロール値を保つ
- 血糖値の上昇を緩やかにする
- 高血圧の上昇を抑制
- がん予防
- 有害金属の排泄促進
- 整腸作用
- 免疫力アップ
食物繊維は、脂肪の吸収を緩やかにします。
余分なナトリウムや脂肪・コレステロールを包み込んで排出させたり、有害物質や発がん物質を吸着し早く体の外に追い出したり、腸の掃除などをしてくれます。
また、糖質の消化吸収がゆっくりになり、血糖値の上昇を抑えるため糖尿病の予防にもなります。
更に、消化管内で膨潤し食塊のかさを増し、胃内での滞留時間を延長させますので過食を防ぐことができます。
免疫機能の60~70%は「腸」に集中しているため、腸内環境を整えることは免疫力を高めることに繋がります。
腸の健康をつくっている善玉菌は、食物繊維の摂取によって増やすことができます。
いかがでしたでしょうか。
ピーナッツにはビタミンEが多く含まれ、また薄皮にはポリフェノールのレスベラトールが含まれています。
どちらも抗酸化作用に優れているので、あらゆる病気の予防やアンチエイジングに役立ちそうです。
ビタミンEは酸化しやすいですがビタミンCと一緒に摂ることで酸化を防ぐので、ビタミンCを含む野菜や果物が一緒に食卓に並ぶと良いでしょう。
おやつとしてそのまま食べるのであれば、ビタミンCを含むジュースや果物と合わせて食べるのが望ましいです。
その他のビタミン類やミネラル・食物繊維も豊富に含まれているので、ぜひお料理に取り入れてみて下さい。
野菜やお肉などにピーナッツが加わることで色々な食感を楽しむことができます。
ありがとうございました。