梨の旬は7月~11月頃です。(品種によって異なります)
そのまま食べたり、お菓子作りに使われるほか、パスタやサラダなどいろいろなお料理に使われています。
またお肉との相性もよく、炒め物や煮込み料理にも使われます。
梨の栄養素
ビタミン |
ミネラル |
ビタミンE | カリウム |
ビタミンB1 | カルシウム |
ナイアシン | マグネシウム |
ビタミンB6 | リン |
葉酸 | 亜鉛 |
パントテン酸 | □銅 |
ビオチン | マンガン |
ビタミンC |
その他
食物繊維
アミノ酸
梨には、これらの栄養素が含まれています。
1個(可食部255g)あたり
●マークで太字が特に多く含まれ(今回なし)、□マークは次に多い栄養素。
無印のものは含有量が少なめの栄養素です。
□マークの銅の働きや効果について説明したいと思います。
↓無印の栄養素についてはこちらから
銅
- 鉄とヘモグロビンの結合補助
- 鉄の吸収促進
- 酸化防止
- 貧血予防
銅は、鉄と共に細胞呼吸やエネルギー代謝に重要な役割を担っています。
活性酸素の消去にも関与しおり、酸化した脂質が血管にたまるのを防いで健康を維持します。
また、鉄の輸送と代謝にも関わっていますので銅が無ければ貧血を予防することはできません。
銅は、摂取量が少ない時は吸収率が高く、多い時は吸収率が低くなり過剰症を防ぎます。
フィトケミカル(ファイトケミカル)
梨の皮には、フィトケミカルのアルブチン・クロロゲン酸・カテキンが含まれています。
これらは、どれもポリフェノールの一種です。
フィトケミカルは、植物が紫外線や有害物質・害虫や外敵などから自身を守るために作り出す物質です。
野菜や果物、豆類などの植物性食品に、色素・香り・苦み・あくなどの成分として含まれています。
フィトケミカルの多くは強い抗酸化作用があるため、老化や病気を防ぎ健康を維持するのに役立ちます。
アルブチン
- シミ、そばかすの予防
- 美白効果
メラニンをつくる「チロシナーゼ」という酵素の働きを抑え、過剰なメラニンの生成を抑制するため、シミやそばかすができるのを防ぎ、また美白効果が期待できます。
クロロゲン酸
- 肝がん、肝硬変の予防
- LDLコレステロールの酸化を抑制
- 血糖値の上昇を抑制
- 胃液分泌を促進
- 脂肪分解
- 脂肪燃焼
- 脂肪吸収抑制
糖質分解酵素の働きを阻害し、食後の血糖値が上昇するのを抑制する効果があると言われており、
また糖質分解酵素の働きを阻害することで、脂肪が体に吸収されるのを抑制する効果があるとされています。
カテキン
- 脂肪の吸収抑制
- 脂肪燃焼
- 血圧上昇抑制
- 血中コレステロールの調整
- 抗アレルギー作用
- 虫歯の予防
- 抗菌、殺菌作用
- 感染症の予防
- 抗酸化作用
カテキンは、消化酵素のリパーゼの働きを阻害し脂肪の分解を抑制します。
その結果、脂肪吸収をダウンさせます。
※食事で摂った脂肪は小腸から吸収され、通常は吸収される際リパーゼによって分解されます。
虫歯菌の増殖を抑える働きがあり、また歯垢を付きにくくするため、虫歯・歯周病・口臭の予防に効果があります。
更に強い抗酸化作用により、老化防止や免疫力をアップさせる効果も期待できます。
活性酸素
活性酸素は、体を作っている脂質やたんぱく質などを傷つけ過酸化脂質を発生させます。
そして過酸化脂質は、ガンや動脈硬化など様々な病気の元になり、またシミやしわなども引き起こします。
よって体内の活性酸素を増やさないように気を付け、減らすことで老化を防止し健康を維持できます。
活性酸素は、抗酸化作用のあるポリフェノールを摂取する事で抑制できます。
また、ビタミンCやビタミンEも強い抗酸化作用があります。
※体内には、活性酸素を消去する機能が備わっていますが、この機能は加齢とともに低下します。
活性酸素が増える原因
- 喫煙
- 受動喫煙
- 大量の飲酒
- 過度のストレス
- 過度の運動
- 栄養の偏り
- 紫外線
- 排気ガス
- 農薬
アスパラギン酸
梨の皮には、アスパラギン酸(アミノ酸の一種)が含まれています。
- 利尿作用
- 毒素を体外に排出する
- 肝機能を保護する
- 美肌効果
アスパラギン酸は、有害物質のひとつアンモニアを排出する働きがあり、肝臓の負担を減らすと言われています。
また、体内の水分バランスを整える作用があるため、肌の乾燥を防いでうるおいを与える効果もあります。
更に、新陳代謝を活発にする働きがあるため、冷え性や肩こり・便秘の改善が期待できます。
新陳代謝が良くなれば美肌やダイエット効果も期待でき、免疫力も上がります。
食物繊維
梨の皮には、食物繊維が豊富に含まれています。
- 正常なコレステロール値を保つ
- 血糖値の上昇を緩やかにする
- がん予防
- 有害金属の排泄促進
- 整腸作用
- 免疫力アップ
食物繊維は、脂肪の吸収を緩やかにします。
余分な脂肪やコレステロールを包み込んで排出させたり、有害物質や発がん物質を吸着し早く体の外に追い出したり、腸の掃除などをしてくれます。
また、糖質の消化吸収がゆっくりになり、血糖値の上昇を抑えるため糖尿病の予防にもなります。
更に、消化管内で膨潤し食塊のかさを増し、胃内での滞留時間を延長させますので過食を防ぐことができます。
免疫機能の60~70%は「腸」に集中しているため、腸内環境を整えることは免疫力を高めることに繋がります。
腸の健康をつくっている善玉菌は、食物繊維の摂取によって増やすことができます。
いかがでしたでしょうか。
梨には鉄の吸収を促進する銅が豊富に含まれています。
皮には、ポリフェノールやアスパラギン酸も含まれているため美容や健康維持に役立ちます。
そのまま食べるほか、ヨーグルトに入れたり、ジュースやスムージーにしたりいろいろなアレンジも楽しめます。
旬の時期、美容や健康・水分補給にぜひ食べてみて下さい(^o^)/
ありがとうございました。