プルーンの旬は8月~10月頃です。
そのまま食べたり、お菓子作りに使われるほか、パスタやサラダなどいろいろなお料理に使われています。
プルーンの栄養素
ビタミン |
ミネラル |
ビタミンA | ナトリウム |
□ビタミンE | カリウム |
ビタミンB1 | カルシウム |
ビタミンB2 | マグネシウム |
ナイアシン | リン |
ビタミンB6 | 鉄 |
□葉酸 | 亜鉛 |
パントテン酸 | 銅 |
ビオチン | マンガン |
ビタミンC | モリブデン |
その他
食物繊維
アミノ酸
プルーンには、これらの栄養素が含まれています。
●マークで太字が特に多く含まれ(今回なし)、□マークは次に多い栄養素。
無印のものは含有量が少なめの栄養素です。
2個(約125g)あたり
□マークの働きや効果について説明したいと思います。
↓無印の栄養素についてはこちらから
13種類のビタミンは体内でどう働くのか
不足しても過剰になっても病気になる!?必須ミネラルの働き
ビタミンE
- 抗酸化作用
- 血行促進
- 動脈硬化予防
- 性ホルモンのバランスを整える
- 免疫力アップ
- 有害金属の毒性軽減
体内の脂肪組織、筋肉、骨髄、子宮など様々な部位の生体膜に存在しています。
ビタミンEは免疫細胞を活性化すると共に、免疫抑制物質の生成を防ぎます。
また、抗酸化作用により活性酸素を消去しシミやしわの増加を防ぎ、くすみも予防してくれます。
さらに、毛細血管を広げて血行を良くするため、血行不良による冷え性・肩こり・頭痛などの症状も和らげます。
ビタミンEは酸化しやすいですが、ビタミンCと一緒に摂ることで酸化を防ぎます。
少しではありますがプルーンにはビタミンCも含まれています。
葉酸(ビタミンB群)
- 貧血予防
- 皮膚、粘膜の強化
- 動脈硬化予防
- 胎児の正常な発育
葉酸は、ビタミンB12と共に全身に酸素を運ぶ赤血球をつくります。
鉄を摂っていても葉酸とビタミンB12が不足すると貧血になります。
皮膚や粘膜を強くする葉酸(ビタミンB12と共に)。
皮膚や粘膜は、最初にウイルスや細菌などの外敵にさらされる器官であるため、強化することで外敵の侵入を防ぐことができ感染症やアレルギーなどを予防することができます。
※体にある粘膜は、鼻や口の中の粘膜・のどの粘膜・胃や腸の粘膜・膀胱や子宮の粘膜などといった様にたくさんの粘膜があります。
ビタミンB12は、魚介類やレバー・焼きのりに多く含まれています。
これらと一緒に調理することで効率よく栄養素を摂取することが出来ます。
魚にプルーンソースがかかった料理や、貝とプルーンの煮込み料理などが実際にあります。
生プルーンそのものを単品で食べる場合は、食事の合間に食べることで効率よく摂取できます。
この葉酸とビタミンB12の組み合わせが、動脈硬化も予防します。
↓「みんなのきょうの料理」で、良い組み合わせのレシピが紹介されています。
料理に使用しているのはドライプルーンです。
アントシアニン
プルーンの皮には、フィトケミカルのアントシアニン(ポリフェノールの一種)が含まれています。
- 毛細血管の強化
- 脳血管障害の予防
- 眼精疲労の予防、改善
- 視力回復
- コラーゲンの合成促進
- 抗酸化作用
毛細血管を強化し血行を改善します。
血行が良くなれば、肩こりや頭痛・むくみを改善することができ、また精神安定や免疫力向上・脱毛の予防・美肌にもつながります。
アントシアニンは、疲れ目の予防と改善や、視力回復効果もあると言われています。
また、コラーゲン(体内に最も多く存在するたんぱく質)の合成促進作用があります。
肌のハリを保つコラーゲンは、目の水晶体や角膜にも存在し、眼精疲労の改善や老眼予防に役立ちます。
骨では、骨粗しょう症や骨折を防ぐ役割があります。
アントシアニンは、ビタミンPに似た働きがある事がわかっています。
ビタミンPはビタミン様物質で、ビタミンCの機能を助ける作用があります。
高血圧を予防したり、免疫力を高めて風邪を引きにくくし、また出血性の病気の予防にも効果があると言われています。
フィトケミカル(ファイトケミカル)とは
植物が紫外線や有害物質、害虫や外敵などから自身を守るために作り出す物質です。
野菜や果物、豆類などの植物性食品に、色素・香り・苦み・あくなどの成分として含まれています。
フィトケミカルの多くは強い抗酸化作用があるため、老化や病気を防ぎ健康を維持するのに役立ちます。
主なフィトケミカル
- カロテノイド(赤・黄・オレンジ色の色素成分)
- ポリフェノール(色素、あくや苦みなどの成分)
- イオウ化合物(にんにくなどの臭いや、大根などの辛み成分)
- フコイダン(食物繊維の一種で海藻に含まれる)
- βグルカン(食物繊維の一種できのこに多く含まれる)
フィトケミカルは多種類を摂ることで機能を発揮するので、色々な食品をバランスよく取ることが大切です。
活性酸素
活性酸素は、体を作っている脂質やたんぱく質などを傷つけ過酸化脂質を発生させます。
そして過酸化脂質は、ガンや動脈硬化など様々な病気の元になり、またシミやしわなども引き起こします。
よって体内の活性酸素を増やさないように気を付け、減らすことで老化を防止し健康を維持できます。
活性酸素は、抗酸化作用のあるアントシアニンを摂取する事で抑制できます。
また、ビタミンAE・Cも強い抗酸化作用があります。
※体内には、活性酸素を消去する機能が備わっていますが、この機能は加齢とともに低下します。
活性酸素が増える原因
- 喫煙
- 受動喫煙
- 大量の飲酒
- 過度のストレス
- 過度の運動
- 栄養の偏り
- 紫外線
- 排気ガス
- 農薬
食物繊維
プルーンには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれています。
- 正常なコレステロール値を保つ
- 血糖値の上昇を緩やかにする
- 高血圧の上昇を抑制
- がん予防
- 有害金属の排泄促進
- 整腸作用
- 免疫力アップ
食物繊維は、脂肪の吸収を緩やかにします。
余分なナトリウムや脂肪・コレステロールを包み込んで排出させたり、有害物質や発がん物質を吸着し早く体の外に追い出したり、腸の掃除などをしてくれます。
また、糖質の消化吸収がゆっくりになり、血糖値の上昇を抑えるため糖尿病の予防にもなります。
更に、消化管内で膨潤し食塊のかさを増し、胃内での滞留時間を延長させますので過食を防ぐことができます。
免疫機能の60~70%は「腸」に集中しているため、腸内環境を整えることは免疫力を高めることに繋がります。
腸の健康をつくっている善玉菌は、食物繊維の摂取によって増やすことができます。
いかがでしたでしょうか。
プルーンには、動脈硬化を予防するビタミンEや葉酸が豊富に含まれています。
また、抗酸化作用のあるネオクロロゲン酸(ポリフェノールの一種)も含まれています。
ネオクロロゲン酸は、LDLコレステロールの酸化を抑制する働きがあると言われています。
アントシアニンは皮に多く含まれているため、皮ごと食べることでたっぷりの栄養を摂取することができます。
皮ごと食べるとなると残留農薬が気になるため、無農薬のものを食べることが望ましいですが、手に入らない場合は流水で30秒間こすり洗いをすることである程度は除去できるかと思います。
そのまま食べるほか、ヨーグルトに入れたり、ジュースやスムージーにしたりいろいろなアレンジも楽しめます。
旬の時期、美容や健康・水分補給にぜひ生のプルーンを食べてみてはいかがでしょうか。
プルーンは、表面がシワシワになったら食べ頃です!