大根の葉で美肌に!?動脈硬化予防にも!

大根の葉の栄養素 葉物野菜

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前回は、大根の栄養素について書きましたが、実はあまり馴染みのない大根の葉にも様々な栄養素が含まれているんです。
葉が付いたままだと本体がすぐにふにゃふにゃになるため、スーパーでは本体のみで売られています。
大根の葉は、お味噌汁やチャーハン・パスタなど様々なお料理に使えます。

 

 

大根菜の栄養素

ビタミン
ミネラル
ビタミンA  ナトリウム
ビタミンE カリウム
ビタミンK カルシウム
□ビタミンB1 □マグネシウム
ビタミンB2  リン
 ナイアシン
ビタミンB6  亜鉛
葉酸  銅
 パントテン酸 □マンガン
ビタミンC  

その他
食物繊維
アミノ酸

 

大根菜には、これらの栄養素が含まれています。

●マークで太字が特に多く含まれ、□マークは次に多い栄養素。
無印のものは含有量が少なめの栄養素です。

●マークの働きや効果について説明したいと思います。

 

↓□マークと無印の栄養素についてはこちらから


不足しても過剰になっても病気になる!?必須ミネラルの働き
亜鉛は、体内の300種類を超える酵素の構成成分としてたんぱく質合成など様々な反応に関与し、生命活動に欠かせない重要なミネラルです。血糖値を下げるインスリン、生殖に必要な女性ホルモンと男性ホルモンなど重要な働きをするホルモンの合成や分泌に不可欠です。

 

 

ビタミンA

大根菜に含まれるβカロテンが体内でビタミンAに変わります。

  • 皮膚、粘膜を健康に保つ
  • 成長促進
  • 抗酸化作用
  • ガン予防
  • 免疫力アップ

 

周りが暗くなり慣れてくると見えるようになるのは、ビタミンAがあるからです。
色の違いを見分ける力もビタミンAの働きによるもので、視覚と視力を正常に保つのに不可欠な栄養素です。
不足すると暗い所で物を見る機能が低下します。

ビタミンAは皮膚や消化器官などの上皮の機能を守りウィルスの侵入を防ぎ、また活性酸素を消去する抗酸化作用があるため、ガンや動脈硬化・心疾患などの予防に役立ちます。

 

不足すると
ビタミンAは、子どもの骨の成長に大事な働きをするため不足すると成長障害などの原因になります。
また、皮膚や粘膜が乾燥し感染症への抵抗力が弱くなり風邪などを引きやすくなります。
そのほか、皮膚や髪がかさつく・消化不良を起こす・爪がもろくなるなどの症状も起こります。

 

 

ビタミンE

  • 抗酸化作用
  • 血行促進
  • 動脈硬化予防
  • 性ホルモンのバランスを整える
  • 免疫力アップ
  • 有害金属の毒性軽減

 

体内の脂肪組織、筋肉、骨髄、子宮など様々な部位の生体膜に存在しています。

ビタミンEは免疫細胞を活性化すると共に、免疫抑制物質の生成を防ぎます。

また、抗酸化作用により活性酸素を消去しシミやしわの増加を防ぎ、くすみも予防してくれます。
さらに、毛細血管を広げて血行を良くするため、血行不良による冷え性・肩こり・頭痛などの症状も和らげます。

ビタミンEは酸化しやすいので、ビタミンCと一緒に摂ることで酸化を防ぎますが、大根菜にはビタミンCも多く含まれています。

 

免疫力をアップさせる5つの必須栄養素 ビタミン編
細菌やウイルスなどに対して過剰な免疫反応を抑制し、必要な免疫機能を促進する働きもあります。また、「β-ディフェンシン」という抗菌ペプチドを皮膚上に作らせ、バリア機能を高めることもわかっています。そのため風邪やインフルエンザ、気管支炎や肺炎などの感染症の発症・悪化の予防や、アレルギー症状の改善に効果が期待できま

ビタミンK

  • 血液凝固成分を作る
  • 骨や歯の形成

 

血液を凝固させるにはビタミンKが必要です。
血液凝固成分により出血しても自然に止血するのです。
また、骨のカルシウム石灰化にも関わり骨の形成に重要な役割を果たしています。

ビタミンKが欠乏すると出血が止まりにくくなります。
また、骨粗しょう症にならないためにもカルシウム・ビタミンDと共に欠乏しないように気を付けなければなりません。

 

 

ビタミンB2

  • 脂質をエネルギーに変える
  • 皮膚、粘膜の健康維持
  • 成長促進
  • 生活習慣病予防

 

脂質をエネルギーに変えつつ新しい細胞をつくる手助けをし、皮膚・髪・喉・眼などの健康を維持し、また子どもや胎児の発育を助けます。

炭水化物とたんぱく質をエネルギーに変える働きもあります。

ビタミンB2は、活性酸素を消去する酵素の補酵素として働くため動脈硬化を予防し、また過酸化脂質を分解し排出する働きもあり肥満や生活習慣病も予防します。

 

 

ビタミンB6

  • 筋肉をつくる
  • 脳の興奮を鎮める
  • 月経前症候群(PMS)を防ぐ
  • 有害金属の毒性軽減

 

たんぱく質を分解してエネルギーに変え、分解したアミノ酸で筋肉・血液などをつくり、また脂質もエネルギーに変え脂質が溜まるのを防ぎます。

更に、神経伝達物質の合成を助け脳を正常に保つ働きがあります。
ビタミンB6は、幸せホルモンのセロトニンの合成に関与しているため、精神の安定につながる栄養素です。
ビタミンB6の補充により、気分のむら・イライラ・もの忘れ・不安などの症状が緩和できることがいくつかの研究で示されています。

ビタミンB6は、腸内細菌がつくることもできるので、欠乏症はあまり起こりません。
しかし、たんぱく質の摂取量が多いほど必要になります。
また、妊娠中や月経前・抗生物質を長期服用している場合などは、不足に注意しなければなりません。

 

 

葉酸(ビタミンB群)

  • 貧血予防
  • 皮膚、粘膜の強化
  • 動脈硬化予防
  • 胎児の正常な発育

 

葉酸は、ビタミンB12と共に全身に酸素を運ぶ赤血球をつくります。
鉄を摂っていても葉酸とビタミンB12が不足すると貧血になります。

 

皮膚や粘膜を強くする葉酸(ビタミンB12と共に)。
皮膚や粘膜は、最初にウイルスや細菌などの外敵にさらされる器官であるため、強化することで外敵の侵入を防ぐことができ感染症やアレルギーなどを予防することができます。

※体にある粘膜は、鼻や口の中の粘膜・のどの粘膜・胃や腸の粘膜・膀胱や子宮の粘膜などといった様にたくさんの粘膜があります。

 

ビタミンB12は、魚介類やレバー・焼きのりに多く含まれています。
かつお節出汁や煮干し出汁のお鍋に大根菜を入れたり、魚料理に大根菜を添えたり、一緒に炒めるなどして食べると良いでしょう。

この葉酸とビタミンB12の組み合わせが、動脈硬化も予防します。

 

↓「みんなのきょうの料理」で、良い組み合わせのレシピが紹介されています。

 

ビタミンC

  • 抗酸化作用
  • コラーゲンの生成
  • 鉄の吸収アップ
  • 抗ストレス作用
  • 抗ヒスタミン作用
  • 利尿作用
  • ガン予防
  • 有害金属の毒性軽減

 

コラーゲンの合成促進や活性酸素の除去し多くの生理作用に役立ちます。

身体をつくるたんぱく質の1/3はコラーゲン。
コラーゲンは、血管・筋肉・骨・皮膚などの細胞をつなぎ丈夫に保ちます。
ビタミンCは、コラーゲンの合成を助けて皮膚のシミやしわを防ぎ、傷や炎症などが早く治ります。

 

抗酸化力が強いビタミンCは、体内の酸化を防ぎ動脈硬化を予防します。
また、悪玉のLDLコレステロールを減らし、善玉のHDLコレステロールを増やします。
さらに、血圧上昇の抑制・免疫力アップ・細菌の毒素中和・細菌感染症に対する抵抗力も高め良い事だらけです。

不足すると欠乏症になり、強い疲労感や関節痛などを引き起こします。

 

春菊の栄養素その1 アンチエイジング&生活習慣病の予防
体内の脂肪組織、筋肉、骨髄、子宮など様々な部位の生体膜に存在しています。ビタミンEは酸化しやすいのでビタミンCと一緒に摂ることで酸化を防ぐのですが、ビタミンCも春菊に多く含まれていますので問題ないでしょう。

 

水に溶けるビタミンを摂取するには

水溶性ビタミンは、B1・B2・ナイアシン・B6・B12・葉酸・パントテン酸・ビオチン・Cの9種類です。

これらは、煮汁に流出し長時間水にさらしたりすることでも流出してしまいます。
塩ゆでにすると多少は流出を抑制できるそうですが・・・。
さっと洗い蒸したり、お味噌汁や炒め物などに使用してください。

よく洗う事で残留農薬を落とすことができますが、農薬を体内に入れずにビタミンを摂取するには無農薬のものを選ぶしかありません。
せっかくビタミンを摂取しても、有害な化学物質を体に取り込んでしまえば意味がありません。
ただ、無農薬野菜は簡単に手に入らないのが現状で、自然食品屋さんで見かけるものも低減農薬のものばかりです。

農薬の使用量は野菜により異なり、少量の場合もあれば多量に使用している場合もあります。
時期などにもより、市販のものでも農薬の使用量が少ないものも置いてある場合があります。

 

 

カリウム

  • 浸透圧の調整
  • 心臓や筋肉の機能調整
  • 高血圧予防
  • 利尿作用

 

カリウムの多くは、細胞内に分布しています。
細胞外液に多く分布するナトリウムと協力して心臓の拍動や神経伝達をスムーズに調整します。
水分量も調節し筋肉も動かしています。
また、カリウムを摂取することでナトリウムの排出を促し血圧を正常に保ちます。
酸とアルカリの平衡を保ち、酵素反応を調整しエネルギー代謝にも関与しています。

 

ナトリウムと協力して働くカリウム
大根菜自体は、ナトリウムが少なめですが現代人は塩分過多気味の人が多く、通常の食事をしていれば体内のナトリウムが欠乏するような事はありません。
塩分過多により体内調整でカリウムが使われ、カリウム欠乏にならないように気を付けなければなりません。
つまり、塩分の摂り過ぎに気を付け、カリウムを積極的に摂ることが大切です。
カリウムは水溶性のため調理の際は失わないように気を付けましょう。

 カリウムは腎不全の場合には禁忌です。
また、腎臓の機能が低下している人はカリウム制限が必要になります。
 

 

カルシウム

  • 骨、歯を形成
  • 神経の興奮の抑制
  • pHの調節
  • 心筋、筋肉の収縮
  • 血液凝固
  • 有害金属の毒性軽減

 

成人の体内に約1kg存在するカルシウム。
その99%は骨や歯などの硬い組織に存在しています。
残り1%は、血液凝固や心臓・血管・筋肉のなどに関与しています。
また、神経活動やホルモン分泌などにも関与しており体にとって重要な役割を担っています。
この様に機能するためにはマグネシウムが必須ですが、大根菜にはマグネシウムも入っています。

 

 

  • 貧血予防
  • 筋肉を動かす
  • 有害金属の毒性軽減

 

血液中の赤血球にあるヘモグロビンは、たんぱく質のグロビンとヘムが結合した色素たんぱく質です。
ヘモグロビンは、全身に酸素を運んでおり、鉄はヘムをつくるのに不可欠な成分です。

鉄は、筋肉のミオグロビンと結合して酸素の運搬と貯蔵を行っています。
そのため、鉄が欠乏すると酸素を取り込めなくなり筋力が低下します。

また、解毒に必要なシントクロムという酵素をつくるのに必要です。
シントクロムは、ホルモンをつくったり脂肪酸の代謝にも関わっています。

体内でコラーゲンを合成する際に必要なのは、鉄とビタミンCです。
そのため、鉄が不足するとコラーゲンが合成できず、ハリが無くなりシワができやすくなります。

 
野菜や穀類に含まれるのは「非ヘム鉄」。
レバーなど動物性食品に含まれているのは「ヘム鉄」。
吸収率が低い非ヘム鉄は、動物性たんぱく質や、ビタミンCが多い果物と一緒に摂ることで吸収率がアップします。

 

水菜を食べると善玉コレステロールが増える!?

 

いかがでしたでしょうか。
大根葉に含まれるビタミンやミネラルで動脈硬化予防や美肌効果などが期待できそうです。
葉付き大根が販売されていたら、ぜひ葉の部分も活用してみてください。
ありがとうございました。

 

 

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