里芋の栄養素と期待される効果 効能

里芋の栄養素

里芋の旬は品種により異なります。
「石川早生」や「土垂」は8月~10月頃、「えび芋」は11月~3月頃、「八頭」は11月~12月頃です。
また、地域によっても異なります。

煮物には勿論、揚げ物や炒め物、グラタンやポタージュなどいろいろなお料理に使える食材です。

里芋の栄養素

ビタミン
ミネラル
 ビタミンE□カリウム
 ビタミンB1 カルシウム
 ビタミンB2 マグネシウム
 ナイアシン リン
 ビタミンB6 鉄
 葉酸 亜鉛
 パントテン酸□銅
 ビオチン マンガン
 ビタミンC セレン
 モリブデン

その他
食物繊維
アミノ酸

里芋には、これらの栄養素が含まれています。

●マークで太字が特に多く含まれ、□マークは次に多い栄養素。
無印のものは含有量が少なめの栄養素です。
100g(中サイズ2個)あたり

●マークと□マークの働きや効果について説明したいと思います。

↓無印の栄養素についてはこちらから


□カリウム

  • 浸透圧の調整
  • 心臓や筋肉の機能調整
  • 高血圧予防
  • 利尿作用

カリウムの多くは、細胞内に分布しています。
細胞外液に多く分布するナトリウムと協力して心臓の拍動や神経伝達をスムーズに調整します。
水分量も調節し筋肉も動かしています。

また、カリウムを摂取することでナトリウムの排出を促し血圧を正常に保ちます。
酸とアルカリの平衡を保ち、酵素反応を調整しエネルギー代謝にも関与しています。
カリウムは水溶性のため調理の際は失わないように気を付けましょう。

 カリウムは腎不全の場合には禁忌です。
また、腎臓の機能が低下している人はカリウム制限が必要になります。

□銅

  • 鉄とヘモグロビンの結合補助
  • 鉄の吸収促進
  • 酸化防止
  • 貧血予防

銅は、鉄と共に細胞呼吸やエネルギー代謝に重要な役割を担っています。
活性酸素の消去にも関与しおり、酸化した脂質が血管にたまるのを防いで健康を維持します。
また、鉄の輸送と代謝にも関わっていますので銅が無ければ貧血を予防することはできません。

銅は、摂取量が少ない時は吸収率が高く、多い時は吸収率が低くなり過剰症を防ぎます。

●モリブデン

肝臓・腎臓・副腎に多く含まれており尿酸を作る酵素や、悪酔いの原因物質「アセトアルデヒド」を処理する酵素の構成成分として重要な役割を担っています。

  • 肝臓、腎臓で有害物質を分解
  • 糖質、脂質の代謝
  • 二日酔い予防
  • 虫歯予防
  • 鉄を利用しやすくし貧血を予防

モリブデンは、プリン体が尿酸に分解するのを助け、それを尿に排泄する働きがあります。
また、糖質や脂質の代謝を進めてエネルギーになるのを助けます。

さらに、体内に溜まった亜硫酸毒素を分解するため、虫歯の予防にも役に立つと言われています。

モリブデンは、吸収されやすく尿として速やかに排出されるので体内で過剰になることはありません。
また微量ミネラルで、必要量が少なく通常の食生活で欠乏することはないと言われています。
必要量は少ないですが、上記でわかるように生命活動を維持するのに重要な役割を担っています。
それはその他のミネラルでも言えることです。(マンガン・ヨウ素・クロム・セレンなど)

いかがでしたでしょうか。
里芋はビタミン類の含有量はさほど多くありませんが、心臓の拍動や神経伝達をスムーズにするなど様々な調整役をするカリウムや、鉄の吸収を促進する銅、糖質や脂質の代謝を助けるモリブデンが豊富に含まれています。

特に、カリウムの含有量は食品の中でトップクラスです。(100gあたり640mg含有)
厚生労働省によるカリウムの1日の目標量は、男性3000mg以上/女性2600mg以上とされています。
高血圧予防のための目標量は、男女共に3500mgとされています。

里芋は唾液の分泌をよくする働きもあるため、消化を助け胃腸の調子を整えます。
胃腸の調子が整えば便秘や下痢の症状を改善することができ、自律神経も整います。
ぜひ、毎日のお料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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